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超高齢化社会で注目される車椅子用階段昇降機

1947年から1949年生まれの団塊の世代は約800万人で、この世代がすべて後期高齢者となるのが2025年です。介護・医療費の急騰が懸念されるというのが2025年問題ですが、これに関連して高齢者住宅のバリアフリー化も大きな課題となっているのです。国立社会保障・人口問題研究所が出している推計では、世帯主が75歳以上の世帯は2025年には全都道府県で45パーセント以上、東京は実に60パーセントを超えます。超高齢化社会を間近にして、自力移動が困難、あるいは歩けるけれども階段の上り下りは苦痛という高齢者が増えることが予想されます。だれもが住宅にホームエレベーターを取り付けられるわけではありません。そうした中で、ホームエレベーターよりも設置条件が緩やかで費用も抑えられる車椅子用の階段昇降機が注目されています。昇降機を設置する際には、製品の安全性や、設置可能かどうかの家屋診断、レンタル制度や補助金制度について知っておくことが大切です。

2タイプある階段昇降機

階段昇降機は座席が固定されているタイプと、座席が無いタイプがあります。座席が固定されているタイプの場合は車椅子ごと乗り込むことができません。いったん乗り移らないと利用できないのです。高齢者だけでなく身体に障害がある方にとっても、移乗という作業は大きな負担を強いられます。移乗せずにそのまま乗り込めるタイプはその点では楽です。都市部の駅階段や公共施設に徐々に設置されていますが、自宅に設置することも可能です。昇降機を導入する際は、利用する人の体力や運動能力を十分考えて、移譲が必要なタイプでも大丈夫か、移譲なしで利用できるタイプでないと利用しづらいか、という点を検討することが大切です。昇降機を使わず家族が体を支えて一緒に階段を上がり降りするという選択肢もありますが、そうしたサポートを毎日繰り返す負荷がオーバーワークになると、家族の介護疲れという新たな問題を引き起こします。こうした点を考えると、昇降機の導入は大きなメリットがあります。

エレベーターより設置しやすい昇降機

国土交通省の2013年住生活総合調査によると、将来の住宅について、住み替えや建て替え、リフォームを考えている層は35.7パーセントです。たとえば二階建て住宅を建てたけれども、子供が独立して老夫婦だけになった世帯は結構あります。高齢者だけが住む家の二階は、階段の昇り降りが困難になって使わなくなったというケースも出ています。二階は無駄になるので平屋やマンションに住み替えたり、建て替えたりするわけです。最初に家を建てる時にホームエレベーターを後付けできる設計にしておけばリフォームもスムースにいきますが、そうでない場合は大規模工事が必要となったり、設置することが困難な場合もあります。その点、階段の壁面に取り付ける昇降機であれば、よほど特殊な形状であったり、壁面が老朽化していない限り、おおむね取り付けることが可能です。エレベーターに比べて設置費用が安く、比較的簡単な工事でできる点が昇降機のメリットです。

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